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2023/09/29

M&Aによる事業再生とは?基礎知識や方法、企業再生との違い

M&Aによる事業再生とは?基礎知識や方法、企業再生との違い

昨今では、大企業がある日突然倒産することも珍しくありません。先行きが不透明な中で、苦しい経営を続けている経営者の方も多いかもしれません。しかし、余力のない状態で事業を回し続けることによって、最悪の状態で倒産してしまうリスクも高まってしまいます。

こうした事態を避け、できるだけ周囲や社員に影響の出ない形で事業を再生するためにはどうしたらいいか。そこで検討したいのが、M&Aを活用した事業再生です。

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・企業価値の算出方法
・M&Aの進め方や全体の流れ
・成約までに必要な期間
・M&Aに向けて事前に準備すべきこと

会社を譲渡する前に考えておきたいポイントをわかりやすくまとめました。M&Aの検討をこれから始める方は是非ご一読ください!
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M&Aを活用して事業再生を行うための基礎知識

事業再生

事業の状態が望ましくないときに取り得る方法には、どのようなものがあるでしょうか?一般的には、大きく以下の4つに分類できるといわれています。

・自力再生
自力再生は、債権の放棄や第三者からの資金援助を受けることなく、自力で再生を目指す方法です。具体的には、不採算事業からの撤退や経営革新等によって、今後の収益の中から債務を返済して再生の道を探っていきます。

・金融支援による再生
債権者の協力を得て債務整理を行い、再生を目指す方法が金融支援再生です。金融支援再生には、債権者と債務者の合意に基づいて行う「私的整理」と、法律に定められた手続きに則って行われる「法的整理」の2つの方法があります。

私的整理では金融機関だけが対象になりますが、法的整理では、原則として仕入先などの取引先を含む全債権者が対象になります。一般的に、私的整理での再生が叶わない場合に、裁判所の管轄下で法的整理を行うという流れになります。

・第三者からの支援による再生
第三者からの金融支援を受けることで、再生を目指す方法があります。不採算事業の売却や、M&Aによる事業承継などにより、事業再生を行います。

・廃業
事業を再生させることなく、廃業する方法です。上記の3種類の方法がどれも取れない場合や、動き出しが遅く、債務超過に企業が耐えられなくなった場合には、廃業をせざるを得ません。

M&Aによる事業再生とは

上記で紹介した方法のうち、M&Aによる事業再生は、第三者に事業を譲り渡す「第三者からの支援による再生」となります。事業の一部だけを切り離して売却し、コア事業は残して企業の存続を図ったり、従業員の雇用を維持したまま再生を目指したりできる点にメリットがあります。自力再生ができない場合でも、M&Aを活用することで、廃業することなく事業を存続させることが可能になります。

一方で、M&Aは譲受企業が見つからなければ実行できないという問題点があります。さらに、譲受企業との交渉がうまくいかなければ、自社にとっては不利な条件でM&Aを行うことになる恐れもあるでしょう。そのため、信頼できるM&Aアドバイザーを見つけられるかどうかが非常に重要になります。

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事業再生か企業再生か?

M&Aを成功させるために、注意しておくべきポイントがあります。それは、自社にとって必要としているのが「事業再生」なのか「企業再生」なのかということです。

事業再生とは、経営状況の思わしくない事業を、債務整理や事業再建計画の実行などによって再生させる手法です。つまり、事業の存続のために抜本的な改革を行うことが事業再生なのです。

一方の企業再生とは、破綻状態にある企業に対して、その法人格の維持を目指していく方法です。事業の維持よりも、企業の維持に重点を置いた言葉だといえるでしょう。

とはいえ、事業再生も企業再生も破綻の状態にあり、廃業の危機に瀕した企業が再建を目指すために行うという点では同一です。しかし、「事業が大事なのか」「会社が大事なのか」を見極めることで、択と集中を意識することができ、自ずとM&Aの手法も決まってくるでしょう。

第二会社方式による事業再生

M&Aによる事業再生とは?基礎知識や方法、企業再生との違い

M&Aによる事業再生は、投資の観点でも活用されています。事業再生は、成功すれば投資家も大きなリターンを得られるため、事業再生をメインに投資を行う投資ファンドもあります。こうした投資ファンドによる事業再生が実際に成果を生み、ファンドに高額な利益をもたらすケースも少なくありません。そのため、投資ファンドに話を持ちかければ、事業再生がすぐ実現できると考える経営者もいるかもしれません。

しかし、投資ファンドはあくまでビジネスとしてのリターンを期待して事業再生に取り組むものです。そのため、究極的には対象となる企業が実際に事業を再生できるかどうかに責任を負うものではありません。事業を再生させたいと強く望む経営者であれば、できる限り、自分たちで会社を立て直す努力が必要です。

そこで、より具体的で実践しやすい「第二会社方式」による事業再生についてご紹介しましょう。

第二会社方式とは

第二会社方式とは、M&A(事業譲渡や会社分割)を活用することにより、既存の企業の収益性のある事業を切り分けて事業再生を行う手法です。同一企業の中で、採算の取れている事業と取れていない事業がある場合、前者を新設会社または既存の会社に承継します。そして、不採算事業を残した会社のみ法的整理を進め、清算などを行うことになります。

▷関連記事:M&Aの事業譲渡とは?株式譲渡や会社分割との違いからメリット・デメリットまで解説
▷関連記事:会社分割とは?メリットから意味や種類、類型までを解説

第二会社方式を成功させるためのポイント

第二会社方式のメリットは、会社を2つに分割することで、不採算事業だけを切り離して処理することができるところです。債務超過についても不採算事業を残した会社と同時に整理できるため、採算の取れている事業を承継した会社の経営状況に影響することはありません。

会社をどのように分割するかは、第二会社方式によるM&Aを行う際の重要なポイントになります。また、分割するための手続きや、事業を引き継いでもらう譲受企業の選定にも時間を要するため、手遅れになる前に手続きを進める必要があるでしょう。

M&Aを活用した事業再生をスムーズに進めるために

M&Aを活用した事業再生は、自社だけで進めるものではありません。スムーズに進めるためには、譲受企業との交渉が必須です。また、適切な譲受企業を見つけるためには、できるだけ早く動き出す必要があるでしょう。

しかし、実際には、事業再生を検討する段階でM&Aを専門に取り扱っている税理士や仲介会社に相談するのは、ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。早く動き出すべきであるのに、こうしたハードルの高さが原因で手遅れになってしまうのは、非常にもったいないことです。

fundbookには、数多くの実績と経験を積んだM&Aアドバイザーが多数在籍しており、自社のニーズに合った譲受企業の選定からM&A成約まで手厚くサポートします。また、独自のM&Aプラットフォームを構築しており、自社を掲載することで4000社以上の譲受企業への打診が可能となります。(2020年4月現在)

「気になるけれどなんとなく不安を感じる」という方も、「具体的に話を進めたい」という方も、fundbookでは無料でご相談を承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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