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2026年4月10日

中小M&Aガイドラインとは?概要や改訂内容から活用時のポイントまで解説

中小M&Aガイドラインとは?概要や改訂内容から活用時のポイントまで解説

中小M&Aガイドラインとは、M&Aを検討している中小企業経営者向けに中小企業庁が公開しているガイドラインです。

M&Aに関する知識がない経営者でも、中小M&Aガイドラインを活用すれば、M&Aの手続きの流れや実施時の注意点などを確認できます。

本記事では、中小M&Aガイドラインの概要や第2版・第3版の改訂内容、中小M&Aガイドラインを活用するときのポイントを紹介します。

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中小M&Aガイドラインとは

中小M&Aガイドラインとは、「M&A に関する意識・知識・経験がない後継者不在の中小企業の経営者」と「M&Aを支援する者」を対象に中小企業庁が策定したガイドラインです。

第1章の「後継者不在の中小企業向けの手引き」と第2章の「支援機関向けの基本事項」の2つの章で構成されています。第1章が「中小企業の経営者」向けの内容、第2章がM&A仲介会社や金融機関、士業など「M&Aを支援する者」向けの内容です。

以前はこのようなM&Aに関する国のガイドラインはありませんでした。しかし、M&Aの件数が増えて日本でもM&Aが普及する中、M&Aを巡るトラブルが起き始めたことから、国が指針を示すため、2015年3月に「事業引継ぎガイドライン」が策定されました。

「事業引継ぎガイドライン」は、M&Aの手続きや手続きごとの利用者の役割・留意点、トラブル発生時の対応などをまとめたガイドラインです。その後、2020年3月には、後継者不在の中小企業のM&Aを通じた第三者への事業の引継ぎを促進するため、同ガイドラインを全面改訂した「中小M&Aガイドライン」が策定されました。
▷関連記事:M&A仲介会社とは?FAとの違いや選び方、メリットや手数料の一覧・相場を紹介

中小M&Aガイドラインの主な内容

中小M&Aガイドラインでは、中小企業のM&Aに関する様々な内容が掲載されています。以下では、第1章と第2章で掲載されている主な内容を紹介します。

【第1章】後継者不在の中小企業向けの手引き

中小M&Aガイドラインの第1章「後継者不在の中小企業向けの手引き」に掲載されている主な内容は以下のとおりです。

・後継者不在の中小企業にとっての本ガイドラインの意義
・中小M&Aの事例
・M&Aを進める際の売り手(譲渡企業)側の注意点
・中小M&Aの進め方・手続きの流れ
・M&Aプラットフォームや仲介会社、FAの特徴や手数料、利用時の注意点

中小M&Aガイドラインでは、実際に中小企業がM&Aを実施して成功した事例が掲載されています。また、M&Aの手続きの流れがフロー図でわかりやすく解説されています。

M&Aプラットフォームや仲介会社、FAの手数料の種類や料金体系も確認でき、企業経営者がM&Aを検討する際に必要な知識をまとめて確認できるようになっています。

【第2章】支援機関向けの基本事項

中小M&Aガイドラインの第2章「支援機関向けの基本事項」に掲載されている主な内容は以下のとおりです。

・中小M&Aの支援機関に求められる姿勢
・M&A専門業者や金融機関、士業など、事業者ごとの支援内容やM&A支援時の留意点

第2章では、M&Aを検討している中小企業に対してどのようなサポートが可能なのか、事業者の種類ごとに支援内容や行動指針、留意点などが解説されています。

各工程の具体的な行動指針や、仲介者における利益相反のリスクと現実的な対応策など、支援機関が企業のサポートを行う際のポイントがまとめられています。

中小M&Aガイドラインの改訂内容

中小M&Aガイドラインとは?概要や改訂内容から活用時のポイントまで解説

中小M&Aガイドラインは、その時代のM&Aの実態や課題などを踏まえて改訂が行われてきました。以下では、中小M&Aガイドラインが現在の内容に至った経緯や背景、改訂内容を解説します。

第2版改訂

中小M&Aガイドラインの初版が2020年3月に発行されて以降、中小企業のM&A市場が拡大し、仲介業者やFAなどM&Aのサポートを行う専門業者が増加しました。M&A専門業者の契約内容や手数料のわかりにくさ、支援内容への不満など、課題が顕著になったため、2023年9月に改訂が行われて第2版が策定されました。

第2版改訂では、M&A専門業者向けの基本事項として、支援の質の確保・向上に向けた取組み、依頼者との仲介契約・FA契約前の書面交付による重要事項説明の記載を拡充し、さらなる規律の浸透を促す内容となっています。

また、手数料の「基準となる価額」の考え方・金額の目安や報酬額の目安を確認しておくことが重要であることなど、留意点も記載されました。
▷関連記事:M&AにおけるFAとは?役割やM&A仲介との違い、選ぶ時の注意点を解説!

第3版改訂

M&Aでトラブルが増え始めたことから、中小M&Aガイドラインが2024年8月に改訂され、トラブルへの対応策などが追加されました。

第3版では、M&A専門業者の支援の質を確保する観点から、仲介者・FAが実施する営業・広告に係る規律の明記や仲介者において禁止される利益相反事項の具体化を図っています。また、提供する業務の内容・質とその対価となる手数料の額について、中小企業向けに確認すべき事項を解説し、仲介者・FAに求められる説明が追記されました。

そして、最終契約において当事者間でトラブルに発展する可能性があるリスクやその対応策について解説するとともに、仲介者・FAに対して求められる対応も記載されました。

M&A支援機関登録制度とは

中小企業庁では、ガイドラインの初版策定後、2021年4月に「中小M&A推進計画」を策定しました。同年8月、同計画に基づき「M&A支援機関登録制度」を創設し、中小M&Aガイドラインに記載された行動指針の普及・定着を中小企業庁が図ってきました。

登録制度への登録を希望するM&A支援機関は中小M&Aガイドラインの遵守宣言を求められます。また、事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、登録制度に登録されたM&A支援機関を活用することが要件とされています。

登録制度のホームページでは、登録支援機関の種類や手数料の算定基準(最低手数料の水準や報酬基準額の種類など)などの確認・検索が可能です。

企業経営者がM&Aを検討し、相談する仲介会社やFAを選ぶ際は、M&A支援機関登録制度のホームページで登録済の事業者かどうかや、手数料の算定基準などを確認し、事業者選定の判断材料とすることができます。
▷関連記事:事業承継・M&A補助金とは?対象者や対象経費、採択結果までわかりやすく解説

中小M&Aガイドラインを活用するときのポイント

中小企業のM&Aでは、特に譲り渡し側はM&A未経験であることがほとんどです。M&A に関する経験・知見は乏しい傾向にあります。また、M&A専門業者や士業専門家の手数料や報酬など、中小企業はM&Aに多額のコストをかけられない傾向にあります。

このような実情を踏まえ、中小M&Aガイドラインの第1章では、中小M&Aを検討する経営者の背中を押し、中小M&Aが適切な形で促進されることを目指す内容となっています。M&Aに関する知識があまりない方でも理解しやすいように、手続きの流れや検討のポイントがわかりやすく紹介されています。

中小M&Aガイドラインを活用することでM&Aの全体像を理解でき、M&Aをスムーズに実施できるようになるため、M&Aの検討を始めた初期段階でまずはガイドラインに目を通すことをおすすめします。

まとめ

M&Aの手続きの流れや仲介会社に依頼する場合の手数料など、M&Aに必要な知識が中小M&Aガイドラインには網羅されています。中小M&Aガイドラインはその時代のM&Aの動向や課題を反映して改訂が行われ、現在の最新版は第3版です。実際にM&Aを検討する際は、中小M&Aガイドラインを活用するとよいでしょう。

また、M&Aの手続きを実際に進めるときには、税務や法務など専門的な知識が必要になります。企業の経営者や担当者がご自身で対応することは難しいのが実情です。M&Aを検討する場合は専門家への相談をおすすめします。

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