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2023/09/26

株式譲渡において必要な書類とは?手続きの注意点や書類に必要な項目を解説

株式譲渡において必要な書類とは?手続きの注意点や書類に必要な項目を解説

M&Aにおいて頻繁に活用される株式の譲渡は会社法で規定されている厳格な手続きですので、手続きの方式などについては注意をはらって行う必要があります。

では、株式譲渡をするにあたって必要な書類にはどのようなものがあるでしょうか。株式譲渡の手続きや注意点と併せて把握するようにしましょう。

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株式譲渡の手続きを進める前の注意点

まず、株式譲渡の手続きを進めるにあたって確認しておくべき項目があります。これにより手続きの内容が変わるため、しっかりと確認しておきましょう。

株券発行会社となっているか

まず注意をすべき点は、株式譲渡を行うにあたって当該会社が株券発行会社となっているかどうかを把握すべきであるという点です。平成16年に商法が改正されるまでは、すべての株式会社は株主に対して株券を発行して、株券を保有している人を株主として扱うような実務の構造でした。

しかし、非公開会社においてまで株券を発行させることは、会社にとって余計な手続きの負担をさせることになるという観点から、株券に関する規定が改正されました。その後平成18年に制定された会社法では、株券は原則発行しないという扱いになっており(会社法214条)、株券を発行することが定款で定められた場合には株券を発行することになっています。

株券発行会社か否かで、株式譲渡に関する手続きにおいて株券が必要になるかどうかが異なるため、注意が必要になります。

株式譲渡に制限がある会社なのか

次に注意をすべき点は、当該会社が株式譲渡に関する制限がある会社(譲渡制限会社)かどうかという点です。

株式譲渡は自由が原則ですが、日本国内の会社の大半は中小企業であり、親族経営の会社も少なくありません。社員のみで意思決定したい場合には、第三者が勝手に株式を買い取って株主となることは好ましくないため、株式の譲渡を承認制にすることが一般的です。そのため、株式譲渡をする際には、定款に定めることで取締役会や株主総会における承認を必要とすることができるようになっています。

▷関連記事:株式譲渡制限とは?メリットと譲渡決議の承認フローを完全ガイド

株式譲渡の際に必要な書類

株式譲渡をする場合、どのような書類が必要なのでしょうか。

株式譲渡の手続きにおいては次のような書類が必要になります。
なお、本項目にて取り上げる書類は譲渡人と譲受人(個人・法人)の間と会社内部の両方において必要な書類を網羅しています。

【どのような会社でも必要】

株式譲渡契約書(SPA)
株式譲渡を行った際の契約内容を証明するために必要です。

・株主名義書換請求書
株主名簿の名義書換を請求するのに必要です。

・株主名簿
会社が株主を管理するために作成している書類。ここに記載されている名義を書き換えます。

・株主名簿記載事項証明書交付請求書
株主名簿に記載されている事項についての証明書を出してもらうように株主が会社に請求するための書面です。

・株主名簿記載事項証明書
株主名簿に記載されている事項を証明する書面です。

【譲渡制限会社(取締役会設置会社の場合)】

株式譲渡承認請求書
発行会社に対して株式譲渡の承認を請求する書面です。

・取締役会招集通知
譲渡承認の決議のための取締役会を招集するための通知です。

取締役会議事録
譲渡承認の決議をした際の取締役会の議事録です。

・株式譲渡承認通知
株式譲渡の承認がされたことを通知するためのものです。

【譲渡制限会社(取締役会非設置会社の場合)】

株式譲渡承認請求書
株式譲渡の承認を請求する書面です。

・株主総会招集に関する取締役の決定書
株主総会招集をするための取締役・取締役会などの決定を証明する書面です。

・株主総会招集通知
株主に株主総会の招集を通知する書面です。通常は臨時株主総会になります。

株主総会議事録
株式譲渡承認をした際の株主総会の議事録です。

・株式譲渡承認通知
株式譲渡を承認したことを通知する書面です。

なお、株式譲渡の手続き全体の流れは、以下の記事にて解説しています。

▷関連記事:株式譲渡の手続きがわかる!具体的な手順をパターン別に完全ガイド

株式譲渡契約書の作成に必要な基本項目

株式譲渡契約書の作成に必要な基本項目

株式譲渡は、さまざまな目的のもとに行われます。

例を挙げると、

・社外の協力を得るにあたって、株式を譲渡することで資本関係を結ぶ

・経営者交代のため、株式を手放して経営から退く

・株式を譲渡することで資金調達を行う

といったことが挙げられます

株式譲渡にあたって目的をはっきりさせることにより、譲渡契約で実現したい内容が明確になります。それにより、株式譲渡の目的を達成できないことが途中段階で判明した場合に契約解除できるよう、予め書面において規定するなど、リスクを抑える措置をとることができるようになります。

ここでは、どのような項目を契約書に記載するのが一般的かを解説します。

譲渡合意

はじめに、この契約は株式譲渡に関する合意をするものであることは必ず明記をします。

・どの会社の株式の譲渡なのか

・どの種類の株式の譲渡なのか

・どのような条件で何株譲渡をするのか

といったことを明確にします。

譲渡金の支払い方法

続いて譲渡の対価となる金銭の支払い方法を明確に明記します。

・いくらで支払うのか

・いつまでに支払うのか

・どのように支払うのか

名義書換

株券不発行会社の場合、株式を譲り受けて株主となったことを対外的に示すためには、株主名簿の名義書換を行わなければなりません。これは譲渡人と譲受人が共同で行う必要があります。
そのため、譲渡人は株式を譲渡しただけではなく、きちんと名義書換まで応じる義務があることを明記しておく必要があります。

株式譲渡の表明保証

株式譲渡の表明保証とは、「譲渡人が譲受人に対して、ある特定の事項が真実かつ正確であることを表明し保証する」ことや「譲受人が譲渡人に対して、株式を買い受けるだけの地位を有していることや財務の状況、反社会的勢力に該当しないことを保証する」ためのものです。

これは、不測の事態が生じることで、譲受人が思わぬ損害を被らないように記載します。具体的に何を保証するかは譲渡人と譲受人の話し合いにより決定します。ここは非常に重要な項目のため、契約にあたってはM&Aアドバイザーの助言を受けるなどしながら、慎重に進めていく必要があります。

契約解除

契約解除に関する事項についても、記載が必要です。譲渡金の支払いを期日までにしない場合など、契約に関する民法等の規定に従った場合は記載がなくても解除はできます。

しかし、譲渡の目的が達成できないような場合に契約を解除できる、とするためには、契約書にきちんと記載をしておかなければなりません。

無償取引の株式譲渡契約書を作成する際の注意点

株式譲渡にあたって、譲渡対価を無償とする場合もあります。

そのような場合には、株式譲渡契約書は必要ないと考えている方もいるでしょう。しかし、契約書をきちんと交わすことは、第三者のステークホルダーに説明する際にも必要となります。
そのため、無償で譲渡する旨を記載した上で、その他の事項についてはきちんと整備した株式譲渡契約書を作成することが重要です。これにより、トラブルを未然に防ぐことが可能になります。

ただし、無償であったとしても株式は資産であるため課税対象となります。個人・法人どちらに対して譲渡するかによって課税の内容も変わります。詳しくは以下の記事において解説しています。

▷関連記事:株式譲渡を無償で行った場合の税金は?契約書やその他の注意事項について紹介

まとめ

本記事では、株式譲渡に関する手続きと必要な書類についてお伝えしてきました。
株式譲渡においては、会社法に従った所定の手続きを正しく経る必要があります。

そのため、譲渡を行う目的が達成されて確実に手続きを行うことができるか、という事を慎重に精査しながらすすめる必要があります。手続きにあたっては、ビジネスの観点や法務の観点などさまざまな角度から問題なく行えるかどうかを、弁護士や司法書士などの専門家に相談しながら確実にすすめていくようにすると良いでしょう。

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