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2024/11/25

株式交付とは?株式交換・現物出資との違いやM&Aで活用するメリット・デメリットを詳しく解説

株式交付とは?株式交換・現物出資との違いやM&Aで活用するメリット・デメリットを詳しく解説

株式交付とは、会社法において「株式会社が他の株式会社をその子会社とするために当該他の株式会社の株式を譲り受け、当該株式の譲渡人に対して当該株式の対価として当該株式会社の株式を交付すること」(会社法第2条32号の2)と定義され、M&Aなどにおいて他社を子会社化するために支払う対価として、自社の株式の交付を認めるという組織再編のスキームです。

本記事では、株式交付の制度について、よく似たスキームと認識される株式交換との違いやM&Aで活用するメリット・デメリットなどを詳しく解説します。

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株式交付とは?

株式交付制度とは、令和3年に会社法上に新たに創設された組織再編のスキームです。令和元年に公布された会社法の一部を改正する法律案(「会社法の一部を改正する法律案」)が、令和3年3月に施行されました。この改正法において株式交付制度が創設され、それに対応した税法上の改正が令和3年度税制改正に盛り込まれています。

M&Aなどにおいて他社を子会社化するために支払う対価として、自社の株式の交付を認める内容になっていますが、すでに存在している株式交換とは類似しつつも異なります。類似点や相違点については後ほど詳しく解説します。

株式交付の定義・仕組み

会社法第2条32号の2の通り、株式会社が他の株式会社を子会社化することが株式交換の定義となりますが、以下の点に注意が必要です。

1. 親会社も子会社もいずれも株式会社であること
2. 親会社も子会社もいずれも国内の会社であることかつ持分会社・清算株式会社でないこと
持分会社・外国会社・清算株式会社など、ほかの形態の法人は対象外です。
株式交換では親会社が合同会社でも実行できますので、把握しておくと良いでしょう。

3. 交付対象が、株式の50%超が他社によって保有されているようなすでに子会社となっている会社でないこと

4. 完全子会社化する必要はないこと

5. 子会社化として支払う対価において、その全てを親会社の株式にする必要はないこと
対価の中に現金が含まれていても問題ありませんが、株式交付税制を活用するためには、対価に占める親会社の株式が8割以上必要です。

6. 親会社は株式交付子会社の新株予約権も譲受が可能であること
株式交付では、親会社は株式交付子会社の株式だけでなく、新株予約権も譲受が可能です。新株予約権の譲受はしなくても構いませんが、新株予約権の行使により保有比率が下がるのを防ぎたい場合や、公開買付規制の問題などで買い付けが必要になるケースが考えられます。

株式交付制度が創設された背景

株式交付制度が創設された背景は様々ありますが、主な理由には以下が挙げられます。

1. 会社法規定の手法の課題
2. 株式対価の税制上の課題
3. 改正産業競争力強化法の施行における課題
4. 株式対価によるM&Aの円滑化

1. 会社法規定の手法の課題

これまでの会社法で規定されているM&Aスキームでは、株式を対価とするM&Aが難しいという課題がありました。

M&Aの対価を株式で支払い組織再編を行うスキームとして株式交換がすでに存在していましたが、株式交換によってM&Aを行うためには、完全子会社化する必要がありました。しかし、M&Aにおいては必ずしも完全親子会社にしたいとは限りません。

例えば譲渡側の株主の一部が「自分は株式を売却したくない」と考える場合や、譲受側が「株式の50%超を取得し、子会社化するだけで十分」と考える場合もあります。

このような場合、株式交換をそのスキームとして用いることができませんでした。加えて、株式の交換比率によっては、株主総会の特別決議が必要なこともデメリットでした。

また、子会社を買収する手段として、現物出資というスキームがありますが、現物出資によって子会社を買収する場合、「裁判所から選任された検査役による調査を受けなければならない」という制約や、現物出資の価値が著しく不足している場合は、子会社の株主や親会社の取締役等が、財産価額填補責任を負う可能性があるなど、非常にハードルの高いスキームでした。

2. 株式対価の税制上の課題

株式を対価にM&Aを行った際に譲渡した保有株式の価値が取得時より高くなっている場合、その差額が譲渡益とみなされて課税対象になるという問題があります。

その場合、株式譲渡には合意していても、課税がネックとなり断念してしまう場合があります。このような税制上の問題から、今までの株式を対価とするM&Aは応じづらい部分がありました。

そうした課題を解消するために、株式交換の制度も存在しましたが、税制上の優遇を受けるためには適格株式交換として認められるための適格要件を満たさなければならず、この点もまたハードルが高い原因でした。株式交付では、これらの課題を解消するため、税制優遇の条件を簡潔に取り決められています。

3. 改正産業競争力強化法の施行における課題

株式交付制度ができる前の平成30年に、前述した税制上の問題を解決するために産業競争力強化法の改正が施行されました。

この改正により、現物出資の規制といった特例的な撤廃や、株式の譲渡益が生じないようにする制度ができましたが、制度の利用には事業再編計画の提出などが必要で、手続きが面倒なことに加えて計画承認のハードルが高すぎる点により、あまり活用されていないという実態がありました。

4. 株式対価によるM&Aの円滑化

上記の課題点を解決し、株式対価によるM&Aを円滑化する手段として、新たに株式交付制度が施行されました。株式交付では現物出資に関する規制がなく、株式交換と違い完全子会社化以外での活用も可能です。さらに、税制に関しても株式の譲渡益を繰り延べることができるなど、これまでの問題点の多くを解決する手法になり得ます。

株式交付と株式交換の違い

株式交換は、完全親子会社を作るために用いられる組織再編の手法です。したがって、議決権の過半数を取得して子会社化する場合や議決権の3分の2を取得する場合には用いられません。

しかし、株式交付では、株式の50%超を取得し子会社化することも、すべて取得して完全子会社化することもいずれも可能です。

この点において、株式交付は株式交換に比べて活用の幅が広がったように受け取れますが、全ての場合において株式交付が株式交換より優れているわけではありません。

例えば株式交付の場合、親会社になることができるのは株式会社のみですが(会社法第2条32号の2)、株式交換では合同会社も親会社になることが可能です(会社法第2条31号)。

また株式交付の場合、子会社側に対価として株式に加えて現金などを支払うことはできますが、株式をまったく交付しないことはできません(会社法第774条の3第1項3号)。一方、株式交換では、親会社(株式交換完全親会社)の株式を一切交付せず、金銭や親会社(株式交換完全親会社)の親会社の株式などを交付することが可能です(会社法第768条1項2号)。

このように、株式交付と株式交換を比べると、完全子会社化する必要がない点では株式交付の方が優れているものの、それ以外の点では株式交換の方が融通が利いている部分もあると言えるでしょう。

株式交付と現物出資の違い

株式交付と現物出資はどちらも対象となる企業を子会社化する目的で行われているという点は同じです。しかし、株式交付が自社株や金銭などを交付するのに対して、現物出資は現物(土地・建物などの不動産、営業権など)を交付する手法です。

ここで注意したいのが、現物出資には値段が付いていない点です。現物出資が行われる場合は、「裁判所が選任した検査役による現物出資財産の価値の調査」が行われなければなりません(会社法第207条)。株式交付では、企業価値評価によって株式を算出するため、この点が、株式交付と現物出資とでは大きく異なります。

株式交付を活用するメリット

株式交付を活用するメリットは様々ありますが、主に以下の5つが挙げられます。

1. 完全子会社化する必要がない
2. 資金調達の負担が軽減される
3. 税制上のハードルが下がる
4. 税制上の優遇措置が設けられている
5. 株式交付子会社の新株予約権を取得できる


完全子会社化する必要がない

株式交換による組織再編では、対象となる子会社は完全子会社化する必要があります。その際親会社の株式は子会社の株主に交付されるため、旧子会社の株主は親会社の株主に新たに加わることとなります。株主同士の意見が対立すると、会社が混乱して最終的には経営が傾く場合があります。

一方、株式交付であれば完全子会社化する必要がないため、経営上必要な持分までの株式の取得とすることができ、トラブルが生じる可能性を抑えられます。

資金調達の負担が軽減される

株式交付は対価として自社株を交付するため、現金による子会社化と比べ資金調達の負担が圧倒的に軽減されます。

一見、株式交換においても同様のように見えますが、完全子会社化の必要があるため、交付するのが自社株であれ現金であれ、一定の費用が必要とされます。しかし、株式交付の場合は、子会社の株式を100%取得して完全子会社化する必要はありません。株式を半数超取得していれば子会社化が可能ですし、3分の2超を取得すれば、株主総会の特別決議を通すことも可能です。

したがって、完全子会社化を望んでいないのであれば、株式交付によって資金調達の負担を適正な分までさらに軽減することができます。

税制上のハードルが下がる

先述の通り、株式交換により組織再編を行う場合、税制上の優遇を受けるためには適格株式交換として認められるための適格要件を満たす必要があります。適格要件を満たすための要件は、その形態によって3種類に分かれていますが、最も要件の少ない「完全支配関係」の場合でも、以下の2つを満たさなければなりません。

・完全支配関係の継続、もしくは支配関係の継続
・株式以外の不交付

これに対して株式交付による組織再編で適格要件を満たすためには、以下の要件を満たすだけで十分となりました。

株式交付により交付を受けた株式交付親会社の株式の価額が当該株式交付により交付を受けた金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額のうちに占める割合が100分の80に満たない場合を除く(租税特別措置法第66条の2の2第1項)

つまり、株式交付で税制上の優遇を受けるためには、対価として支払う自社株の比率が全体の8割以上であることだけが条件になり、税制上の優遇を受けるための適格要件を満たすためのハードルが下がりました。

税制上の優遇措置が設けられている

これまで、株式交換によって交付された親会社の株式の時価が子会社株式の取得価額よりも高い場合は、その利益に対して税金を支払う必要がありました。

しかし今回の改正により、一定条件を満たした場合はこの納税が繰り延べされ、株式交付時点では課税されないことになりました(租税特別措置法第37条の13の3、租税特別措置法第25条の12の3)。

株式交付子会社の新株予約権を取得できる

子会社が新株予約権を発行している場合、株式交付によって新株予約権も譲り受けることができるように改正されました(会社法第774条の3第1項第7号)。

新株予約権を譲り受けられないとした場合、子会社化した後に予約権を行使されてしまうと、親会社・子会社の関係が維持できない可能性があります。しかし、新株予約権も譲り受けられることで、このリスクは解消されました。

株式交付を活用する際のデメリット・注意点

株式交付を活用した場合のデメリットや注意すべき点は、主に以下の4点が挙げられます。

1. 子会社化できるのは株式会社のみ
2. すでに議決権の過半数を取得している会社を対象にはできない
3. 対価の8割以上が株式である必要がある
4. 新しい制度のため情報が少ない


子会社化できるのは株式会社のみ

株式交付は、株式会社が株式会社を子会社化するために対価として自社の株式を交付すると定義されているため、株式会社以外の組織(合同会社など)を子会社化することはできません。

また、この意味での株式会社とは、日本で設立された株式会社に限られます。したがって、外国法人を親会社や子会社にすることはできません。そのため、クロスボーダーM&Aでこの株式交付を活用することは、現行の制度では難しいといえます。

すでに議決権の過半数を取得している会社を対象にはできない

株式交付は、他の株式会社を子会社とするために行う必要があります。すでに任意の企業の子会社である企業を対象にすることはできません。

対価の8割以上が株式である必要がある

税の優遇措置を受けるためには、子会社に支払う対価の合計金額のうち8割以上を親会社の株式とする必要があります。したがって、株式だけでなく現金なども交付する場合には、対価全体の2割未満になるように注意する必要があります。

新しい制度のため情報が少ない

株式交付に関する税制は、会社法の改正に合わせて令和3年の税制改正で施行された新しい制度です。それに伴い、新しい論点が生まれ、同時に未知の課題も生じると考えられます。
いずれにしても、現段階では株式交付に関する情報が少ないため、国税庁が公開する株式交付に関するQ&Aなどを確認する必要があります。

株式交付を行う流れ

株式交付は、主に以下の6つの業務フローを経て行われます。

1. 株式交付計画の作成・作成事前開示書類の備え置き
2. 株主総会での計画の承認
3. 反対株主や債権者異議への対応
4. 株主に対する計画の通知・公告
5. 株式交付の効力発生
6. 事後開示書類の備え置き

1. 株式交付計画の作成・作成事前開示書類の備え置き

株式交付を行う場合は、交付する側である親会社が株式交付計画を作成する必要があります。(会社法第774条の2)。株式交付計画を作成するにあたっては、以下の内容などを定める必要があります。(会社法第774条の3第1項)。

・株式を交付する子会社(株式交付子会社)の商号と住所
・株式交付によって子会社から譲り受ける株式の数の下限
・子会社に対価として交付する親会社の株式や金銭等の内訳とその割当て
・親会社に譲渡する株式や新株予約権等の譲渡の申込みの期日
・株式交付の効力発生日など

なお、株式交付によって子会社から譲り受ける株式の数の下限については、株式交付の効力発生日に議決権の50%を超える株式数が必要です。

株式交付計画などの作成が済んだら、株式交付計画備置開始日から株式交付の効力発生後6ヶ月を経過する日までの間、本店に備え置きましょう(会社法第816条の2第1項)。

2. 株主総会での計画の承認

株式交付計画は、原則、効力発生日の前日までに、交付側の親会社の株主総会において特別決議による承認を得る必要があります(会社法第816条の3第1項、会社法第309条2項12号)。

ただし、交付する対価の合計額が親会社の純資産額の20%以下の場合は株主総会の承認は不要です(会社法第816条の4)。

3. 反対株主や債権者異議への対応

株式交付に反対する株主には、会社に対して株式の買い取りを請求する権利が与えられています。株式買取請求権を行使する株主に対しては、その株主が保有している株式を適正な価額で買い取る必要があります(会社法第816条の6)。

また、株式交付の対価として親会社の株式以外に金銭等が含まれている場合、親会社の債権者は株式を交付する親会社に対して異議を述べることが認められています(会社法第816条の8第1項)。債権者によって異議を申し立てられた場合は、官報での公告や債権者への催告などの債権者異議手続を行う必要があります。

4. 株主に対する計画の通知・公告

親会社となる株式会社は、子会社の株主に対して、親会社の株主総会で承認された株式交付計画の通知を行う必要があります(会社法第774条の4第1項)。

株式の譲渡を希望する子会社の株主は、株式交付計画に定める譲渡の申込期日までに、譲渡希望の株式数などを記載した書面を親会社に交付します。

子会社の株主から書面を受けた親会社は、申込者の中から株式を譲り受ける者やそれに対して交付する株式数などを定め、株式交付の効力発生日前日までに申込者に通知します(会社法第774条の5第1項、第2項)。

5. 株式交付の効力発生

株式交付計画に記載されている株式交付の効力発生日を迎えると、子会社の株式が親会社に譲渡され、親会社の株式が交付されます(会社法第774条の7第2項、会社法第774条の11第2項)。

6. 事後開示書類の備え置き

親会社は、子会社の株主から譲り受けた株式数などを書面などに記載し、効力発生日から6ヶ月の間本店に備え置きます(会社法第616条の10)。株主や債権者などからこれらの書類の閲覧希望があれば、それに応じる必要があります。

株式交付の会計処理

株式交付は株式交換と同じ組織法上の行為として位置づけられているため、株式交換に準じて会計処理されます。株式交付に伴った会計基準の改正などは現段階ではありません。

株式交付は基本的に取得に該当するため、取得する子会社の株式は時価を基礎として算定することになります。

企業による株式交付(簡易株式交付)の事例3選

最後に、実際に株式交付を行った企業の実例を3例ご紹介します。

テクマトリックスによる、PSP への株式交付による子会社化と連結子会社であるNOBORI との合併

引用元:https://www.techmatrix.co.jp/ir/upload_file/tdnrelease/3762_20220121570589_P01_.pdf

2022 年 1月、テクマトリックス株式会社は、PSP 株式会社を株式交付子会社とする株式交付を行う
ことを決議し、テクマトリックスの連結子会社である株式会社 NOBORIは、本株式交付の効力が生じることを条件として、同社と本株式交付の効力発生後に当社子会社となった PSP との間で PSP を吸収合併存続会社、NOBORI を吸収合併消滅会社とする合併を行うことを決議しました。

今回の統合により、顧客基盤の拡大による医療関連ネットワークシステムサービスのシェアの増加、新規事業のサービス展開の加速及び製品やサービス面における機能強化や研究開発強化といったシナジーが見込まれることにより、事業領域の拡大と企業価値の向上につながる見込みです。

トレンダーズクリニックによる、専売品開発等のクレマンスラボラトリーの株式交付による子会社化

引用元:https://www.trenders.co.jp/ir/wp-content/uploads/sites/2/2021/12/20211224-1.pdf

2021年12月、トレンダーズ株式会社当社は、株式会社クレマンスラボラトリーを株式交付子会社とする株式交付を行うことを決議いたしました。

今回の株式取得及び子会社化により、トレンダーズが強みとするマーケティングノウハウを活用し、美容医療・再生医療領域における DX 支援やマーケティング支援、医療施術・製剤及び専売品の開発などに取り組むことで、業界課題の解決及び当社グループのさらなる価値向上を図ります。

ソフトフロントHDによる、サイト・パブリスの株式交付による子会社化

引用元:http://www.softfront.co.jp/library/2021/11/IR_20211105.pdf

2021年11月、株式会社ソフトフロントホールディングスは、株式会社サイト・パブリスを株式交付子会社とする株式交付を行うことを決議しました。 

本株式交付によって、ソフトフロントHDは現在のボイスコンピューティングを中心としたコミュニケーション基盤事業に加え、コミュニケーション基盤の領域で近接し、当社として事業内容を十分把握した上で経営できる第二の事業の柱を獲得でき、安定した経営基盤を確保できるものと判断し、実行にいたりました。

株式交付税制の改正

令和5年度の税制改正において、株式交付制度が改正されました。
この改正では、株式交付直前において株式交付親会社が一定の同族会社(株主が3人以下のケースや特定の親族が経営する会社等)である場合には、譲渡側の譲渡損益にかかる課税繰延措置の適用対象外とされました。言い換えると、株式交付親会社が同族会社の場合は、株式交付税制が適用されなくなるということです。
株式交換や現物出資のデメリットを払拭し、企業買収の手続きを合理化するための制度が株式交付です。この税制改正は、同族経営の会社による私的な節税を目的とした、株式交付制度の乱用を防ぐ狙いがあると考えられます。
改正後も、同族経営の範囲や改正前の取引に関する取扱いなどの課題が残っているため、今後も継続的に改正が行われる可能性があります。引き続き、最新情報をチェックしておきましょう。

まとめ

株式交付は、最新の組織再編手法ではありますが、先述したメリットをはじめ、譲受側にとっては自社株でM&A対価を支払うため負担が少なく、売り手側にとっても買い手が上場していれば市場で株式を現金化することできるなど、注目の手法です。

注意点や流れによく着目し、適切な判断のもと実施すれば、非常に効果的な手法となるでしょう。
将来的にM&Aを視野に入れている企業は、情報を収集して仲介会社への相談も視野に入れておくことをおすすめします。

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