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2023/10/02

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)とは?目的や進め方について解説

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)とは?目的や進め方について解説

企業を買収する際には、対象となる企業について詳しく調査する必要があり、その調査が「ビジネスデューディリジェンス」(通称:ビジネスDD)です。M&Aが成功するかどうかは、ビジネスデューディリジェンスのやり方によって左右されます。

そこで本記事では、ビジネスデューディリジェンスの目的や進め方、分析方法などを詳しく解説しましょう。ビジネスデューディリジェンスの実施を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)とは?

ビジネスデューディリジェンスとは、買収対象となっている企業の将来性やシナジー効果を分析する調査のことです。ビジネスモデルを整理した上で、外部環境・内部環境から市場における競争力を分析し、競争優位性、収益の源泉を調査します。

ビジネスデューディリジェンスは、M&Aの実施において非常に重要です。M&A対象企業の売上状況、債務状況、人事状況などの情報を分析・検討・評価することで、企業の価値やリスクの洗い出しができます。

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)の目的

ビジネスデューディリジェンスを行う主な目的は、以下の3つです。目的を理解して、ビジネスデューディリジェンスを効果的に行いましょう。

将来収益を見込めるかどうか判断する

ビジネスデューディリジェンスは、対象の企業を買収して、「本当に将来利益を見込めるのか」「どれくらい成長が期待できる企業なのか」を判断するために行われます。
ビジネスデューディリジェンスを実施することで、経営判断の客観的な担保となり、この結果に基づいて事業計画実施の検討や計画修正を行えるでしょう。

リスクを顕在化させる

M&Aをした場合、債務や不正があるとその責任を受け継がなければなりません。
そのため、買収を検討している企業のリスクを顕在化する必要があります。
ビジネスデューディリジェンスを行うことで、事業に内包するリスクを顕在化し、M&A後にトラブルや経営悪化が起こらないか判断します。

事業シナジーの明確化

ビジネスデューディリジェンスによって、事業同士の相性はどれくらい良いのかを分析します。
事業シナジーの明確化を行うことで、本当にM&Aすべき相手なのかを判断できるのです。

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)の重要性

ビジネスデューディリジェンスは、「絶対に実施しなければいけない」と法律で決まっているわけではありません。
しかし、M&Aをすることで、良い結果が得られるのかを客観的に判断できます。
つまり、ビジネスデューディリジェンスは、M&Aの成否にかかわる重要な役割を担っているのです。

ビジネスデューディリジェンスを実施すると、以下のようなメリットがあります。

・客観的な経営状態を把握し、適切なM&Aが行える
・対象企業の隠れた強み・弱みや将来性を把握でき、総合的に判断できる
・対象企業の意見を丸呑みして騙される危険性を回避できる

このような点からも、ビジネスデューディリジェンスは重要と言えるでしょう。

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)の進め方

他の調査とは違ってビジネスデューディリジェンスは、対象企業から提出された書類の調査だけではありません。取引先や競合他社へのインタビューなど、外部環境の調査も必要です。最大限の効果を発揮するためには、流れをしっかりと確認しておく必要があります。
ここでは、ビジネスデューディリジェンスがどのように進められるのか、その流れをまとめましょう。

①専門家へ依頼する

ビジネスデューディリジェンスは、主に経営コンサルティング会社が行うことが多いです。
その他、定量的な調査を行うために公認会計士が担当するケースもあります。
ビジネスデューディリジェンスの専門家は、法務・財務デューディリジェンスと比べると少ないため、余裕を持ったスケジュールで依頼すると良いでしょう。

また、M&Aにおいてはビジネスデューディリジェンス以外に、法務・財務のデューディリジェンスも同時に行わなければなりません。個別に依頼するよりも、M&Aを専門とする仲介業者に一括して依頼すれば、仲介業者が窓口担当になってくれますので、一度に全てを進められるでしょう。

②調査内容を決める

専門家への依頼が決まったら、ビジネスデューディリジェンスの対象となる調査範囲を決めます。

ビジネスデューディリジェンスは法務・財務デューディリジェンスとは違い、調査内容が決まっていません。
そのため、調査内容を明確にしておかなければ、調査の幅が広くなり、コストが高額になってしまうのです。

また、デューディリジェンスは短期間で行う調査になるので、限られたコスト・時間・人材の中で、効率的に調査をする必要があります。
短期間で最大限の調査結果を出すには、調査する範囲を明確にして、効率的に調査しなければなりません。

③開示請求する

設定した調査対象に基づき、買収対象となる企業に対して、提示されていない資料の開示請求を行います。
書類の開示請求だけではなく、ヒアリングを依頼することも可能です。

ビジネスデューディリジェンスでは、書類による調査だけではなく、対象となる企業や他企業へのヒアリングも大きな役割を持っています。
企業へのヒアリングについては、対象企業の日程調整も必要なので、余裕を持ったスケジューリングで進めていきましょう。

ビジネスデューディリジェンス(ビジネスDD)の分析方法

ビジネスデューディリジェンスでは、対象企業の「外部環境分析」と「内部環境分析」を分析します。分析する際には、既存のフレームワークを用いることが一般的です。ここでは、ビジネスデューディリジェンスで用いる代表的なフレームワークを紹介します。

5フォース分析

5フォース分析とは、アメリカの経済学者であるマイケル・ポーター氏が提唱したフレームワークで、経営寄りの外部環境分析方法です。

企業に対する、以下のような脅威を整理していきます。

・新規参入の脅威:新規参入企業、新規参入にかかるコスト
・競合の脅威:企業間の競争率
・代替品の脅威:似たような商品・サービス
・供給者の脅威:対象企業のサプライヤー
・購入者の脅威:顧客の人数、客単価

競争の脅威となる5つの要因が、買収企業に及ぼす影響を把握できます。

PEST分析

PEST分析は、外部環境分析をさらに詳しく分析するフレームワークです。
以下4つの要因に分けて分析します。
・政治的要因(Politics):法律や条例の変更など、政治的要因で状況が変わった場合に影響する内容
・経済的要因(Economics):景気変動、相場変動、金利、為替などの経済関係に影響する内容
・社会的要因(Social):高齢化社会・少子化など人口動態をはじめとした社会的環境に影響する内容
・技術的要因(Technology):最新技術の開発・普及などの技術関係に影響する内容

以上4つの頭文字をとって「PEST分析」と言います。「法律や条例に反していないか」「顧客ニーズはどうか」など、マクロ視点でM&Aの対象企業に影響を与える要因を分析・整理します。これにより、買収企業が属する市場に影響を及ぼす要因を把握できるでしょう。

VRIO分析

VRIO分析は内部環境分析の一つで、抽象性が高い要素の分析です。
VRIOとは「Value(経済価値)」「Rarity(希少性)」「Inimitability(模倣困難性)」「Organization(組織)」の頭文字です。対象企業の経営資源が、市場でどれくらいの価値なのかを分析します。

・Value(経済価値):所有する経営資源(資源や情報)に経済的な価値があるか
・Rarity(希少性):他社にはない希少性があるか、または限られた企業しか保有していない価値があるか
・Inimitability(模倣困難性):他社が模倣できない、または模倣に膨大なコストがかかるか
・Organization(組織):経営資源(資源や情報)を上手く活かせる組織なのか

VRIO分析をすることで、買収先が有する強みや、競合と比較した商品・サービスの優位性を把握できるでしょう。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析(価値連鎖)は内部環境分析の1つで、マイケル・ポーター氏が提唱したフレームワークです。企業内部で行われる業務の連鎖的な活動で、「価値やコストが蓄積される」という考えのもとで作成されたものです。バリューチェーン分析では、加工・販売・企画・提供などの価値を生み出している一連の流れを分析します。

企業の活動を以下の2つに分類します。
・仕入れから生産までの「主要活動」
・生産から消費者に渡るまでの「支援活動」
それらにかかるコストや価値・つながりを分析することで評価するのです。

「主要活動」には、以下のようなものが含まれます。
・購買、物流
・製造
・製品の出荷、物流
・営業
・マーケティング
・顧客へのサービス提供

「支援活動」は以下の通りです。
・本社経営・財務・経理・企画など全般的な管理
・研究、開発
・人事、労務管理
・資材や原料の調達

「主要価値」と「支援価値」がお互いに作用して生み出される価値を、M&Aの対象企業が持っている価値として分析します。各部門の役割や貢献度、ビジネス全体の流れを把握できるでしょう。

SWOT分析

対象企業の内部環境分析、外部環境分析を行うために、最もよく用いられるのがSWOT分析。内部環境分析、外部環境分析それぞれの項目において、ポジティブ要素とネガティブ要素の分析を行います。

内部環境分析では、ポジティブ要素が「Strength(強み)」、ネガティブ要素が「Weakness(弱み)」です。一方、外部環境分析ではポジティブ要素が「Opportunity(機会)」、ネガティブ要素が「Threat(脅威)」となります。

商品や主要取引先、販売方法、仕入れ、開発など販売・生産に関する調査を実施。
その他にも財務状況、経理状況など社内環境の調査も行います。

さらに、対象となる企業が影響を受けそうな経済・市場の動向や、競合他社の動きなど外部環境を調査。
これらの調査によって、対象企業をM&Aして、将来性があるのか、利益を出せる見込みはあるのかを総合的に判断します。

まとめ

本記事では、ビジネスデューディリジェンスの目的や進め方、分析方法などを解説しました。企業を買収する際には、企業調査が必要不可欠です。
ビジネスデューディリジェンスを実施することで、投資すべき企業か、M&Aで利益が得られる企業かどうかを判断します。ビジネスデューディリジェンスを依頼する際には、その道に精通している専門家に相談しましょう。

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