事例紹介

経営環境が変化する中、M&Aを選択し販路拡大・業績向上

経営環境が変化する中、M&Aを選択し販路拡大・業績向上
  • 譲渡企業
    製造業A社
    業種
    製造業
    地域
    中部
    設立
    約30年
    事業内容
    省力化機械製造
  • 譲受企業
    卸売業B社
    業種
    卸売業
    地域
    関西
    設立
    約60年
    事業内容
    FA機器電材商社

機械設計・製造を手掛けるA社。将来的な後継者不在や経営環境の変化を受け、A社社長は先行き不安を抱えていた。
当初はM&Aについて関心が薄かったものの、fundbookと出会ったことで、経営環境が変化していくなかで会社をさらに成長させるためには「M&A」が必要な選択肢であると感じ、具体的な検討を開始。
FA機器電材商社であるB社とマッチングし、互いの事業上のシナジーを確認。成約に向けた調整の段階では、A社社長が「これまで自分が育ててきた会社を譲渡する」という大きな決断をするにあたり、会社を手放す不安などA社社長の心情に寄り添ったフォローをB社とアドバイザーが共に行い、A社社長は不安が払拭された状態でM&Aを決断した。M&A実施により販路もさらに拡大し、今後のA社の更なる成長が期待される

課題

  • 将来的な後継者不在
  • 主要取引先の組織再編を機に、取引額が減少
  • 営業力に課題、取引先も1〜2社に傾注
  • 業績も赤字が続き、今後の経営への不安あり

効果

  • 将来的な後継者不在を解決
  • B社取引先からの案件を受注することで、販路が拡大
  • 両社互いに人材が行き来するようになり、A社の営業力もアップ
  • 受注額も増加し、赤字業績からの脱却が期待される

経営環境の変化で膨らむ経営への不安

機械設計・製造を手掛けるA社。社長は当時40代だったが、親族内に後継者はなく、従業員への事業承継を検討していた。一方で、取引先の組織再編や業界動向の変化を機に業績が低迷しており、今後の経営に対する不安も抱えていた。fundbookとの面談で、今後の会社の経営を大手資本に委ねるという選択肢を知り納得感を感じたA社社長。親族との話し合いを経て、初回面談から1年後に親族間での合意が取れ、M&Aの検討を本格的に始めた。

  • 譲渡企業A社
    社長

    最初にfundbookさんから連絡が来た時は、販売先の紹介かと思いました。M&Aについても当時はあまり関心がなかったんです。ただ、コロナ禍や取引先の業界環境の変化もあり、私も今後の経営について漠然とした不安を抱えていました。なので、M&Aについてお話を聞いた時、経営を大手資本に託すことで、自分の不安も払拭されて会社もさらに成長できるのではないか、と考えるようになりましたね。妻と娘は最初から前向きに考えてくれましたが、特に会長である父に対しては時間をかけて理解してもらいました。最終的にfundbookさんと契約を結んだのは、初めてお会いしてから1年ほど後でしたね。

  • fundbook
    アドバイザー

    最初にA社社長とお会いした時は、会社の財務内容も良好で、「M&Aをするなら高値じゃないと検討しない」という強気なスタンスでした。株価評価を算出するも、希望株価とは到底離れており、より資産価値を高めたいという意向がありました。その後、定期的に電話やメールなどで、コミュニケーションを密に取っていた中で、社長から「やはり、М&Aを検討したい。」と一本の電話が来ました。改めて株価評価を行うと、業績が1年前に比べて悪化。これを受けて抱いた将来への不透明感が、社長にМ&Aを本気で検討させた大きな要因でした。

心情に寄り添ったサポートにより、A社社長は不安なくM&Aを決断

譲受企業を探す中で、B社とマッチング。FA機器電材商社であるB社は、A社が手がけている機械設計・製造の内製化を従来から希望しており、A社の譲受を積極的に検討していた。両社の面談においても、互いに事業シナジーを確認し好印象を抱き、M&A成約に向けて調整を進めていった。A社社長にとっては、自身がこれまで育ててきた会社の経営を第三者へ譲渡するという大きな決断であったため、B社及びアドバイザーがA社社長の心情に寄り添った丁寧なフォローを行い、A社社長との信頼関係を強めながら段取りを進めていった。A社社長も、調整の終盤には不安が払拭された状態で自信を持ってM&Aを決断することができた。

  • 譲渡企業A社
    社長

    B社社長とお会いしてじっくりと意見交換をした上で、B社とは事業上のシナジーがあると感じていました。しかし、どうしても自分の会社を譲渡することに対して不安や迷いはありましたね。そんな私に対して、B社さんをはじめ、fundbookさんや私の家族までもが背中を押そうと奔走してくれました。特にB社社長の決断力には驚きましたよ。私が不安に感じていたこと1つ1つに対してその場で決断してくれたのでね。おかげで私も会社を譲渡する決心がつきました。

  • 譲受企業B社
    社長

    当社は元々、機械設計・製造を内製化したいと考えていました。なので、A社さんの手がけられている事業は非常に魅力的で、ぜひ手を組みたいと強く感じましたね。当社はこれまでM&Aで会社を譲受したことがなかったので、契約の際は少し戸惑うこともありました。しかしA社さん及び当社の今後の発展のため、fundbookさんにサポートいただきつつ、成約まで辿り着くことができました。

  • fundbook
    アドバイザー

    マッチングにおいては、A社の事業は専門性が高く人気がある業種でしたが、財務状況が悪化していたことにより、二の足を踏む先が多かったです。そんな中で、B社社長はマッチング当初からA社の専門性を高く評価し、「A社はB社と組むことで業績も好転できる」と強い気持ちを持っていました。A社社長はそんなB社社長と複数回にも及ぶ面談を重ねることで一歩ずつ信頼し、ご成約に辿り着いたのだと思います。

B社とのシナジーにより受注増加、更なる販路拡大を目指して

マッチング開始から約4ヶ月で、無事M&Aが成約。成約後にA社内で従業員開示を実施し、従業員はB社とのM&Aを前向きに捉え、A社の今後の発展を期待し活気が溢れていた。成約後、B社の販売先へA社が営業活動を行ったり、B社の展示会にA社が出展するなどB社のリソースを活用した販路拡大活動を展開。既に受注額は増加しており、今後の業績向上が期待される。

  • 譲渡企業A社
    社長

    成約した時、当社の従業員はこれからの発展を期待して大いに喜んでくれました。モチベーションもかなり上がっていると思います。M&A後は、B社さんの力をお借りしながら販路を拡大し、当社も一時期は激しく低迷した業績が回復してきています。また、B社社長も、「成約後もぜひ頼らせてください」と仰ってくれて、良好な関係性を築きながら今後も協業していけそうです。将来的な後継者不在問題も回避できたので、今では「M&Aをして良かった」と思っています。

  • 譲受企業B社
    社長

    今後は電材商社としての多数の販売先を有しているので、設計・製造が出来るA社さんとの相乗効果は計り知れないものがあります。当社も商材はあるものの、こと設計・製造に関しては、泣く泣く外注に出していた経緯にあります。商材はすぐ目の前に埋まっており、A社さんの課題である営業力は当社でカバーしていきたいと思います。今後はA社さんの技術者育成にも力を注ぎ、両社でより一層発展していきたいと強く思っています。

  • fundbook
    アドバイザー

    本件はアドバイザーから見ても、両社の相乗効果は抜群のものがありました。そこに両社社長は人柄・性格でもマッチしており、A社の社長親族もB社社長のことを非常に好意的に思っていました。最終的にこの2つがあったことが、A社社長が譲渡を決断し、本件成約に至ったのだと思います。
    ご成約式の時にもお話しましたが、いつか上場して欲しいと本気で思っています。そう思いたくなるほどの素晴らしいM&Aでした。

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