事例紹介

M&Aで複数の課題を一挙に解決。クリニック経営の負担を軽減し、医業へ専念できる体制へ

M&Aで複数の課題を一挙に解決。クリニック経営の負担を軽減し、医業へ専念できる体制へ
  • 譲渡企業
    医療法人A
    業種
    医療業
    地域
    関西
    設立
    約20年
    事業内容
    クリニック運営
  • 譲受企業
    医療法人B
    業種
    医療業
    地域
    関西
    設立
    約20年
    事業内容
    クリニック運営

クリニック運営を行う法人Aは、介護事業の不振や中期的な後継者不在といった経営課題を抱えていた。同時に、理事長は医師として医業に専念したいという思いを抱いており、共に経営を支える奥様も、日々経営に追われ家庭の時間が作れないという状況にあった。
初めは介護事業のみの譲渡を考えていたA理事長だったが、法人Aの課題解決や理事長夫妻の経営負担軽減も同時に実現する手段として、M&Aでの法人全体譲渡を決断した。
fundbookは、法人Aと同エリアでクリニック経営の成功ノウハウを有する法人Bを紹介。法人Bも夫婦経営のため経営に関する考え方や課題について意気投合した。その後も交渉はスムーズに進み、M&A成約が実現。理事長は医業に専念し、奥様の経営負担も軽減し家庭の時間も作れるようになった。

課題

  • 医師になったご子息に承継意思がなく、中期的な後継者不在の状態
  • 介護事業が赤字状態で、切り離しを検討
  • 理事長自身は手術も得意としており、経営よりも医業に専念することを希望
  • 奥様も経営に時間を取られ、家庭に集中する時間が取れずにいた

効果

  • 中期的な後継者不在の解決
  • 事業単体の譲渡ではなく法人全体の譲渡を行うことで、赤字事業の譲渡に加え今後の医業経営の基盤強化も実現
  • 理事長は経営から離れるものの、従来と変わらない体制のまま医師として医業への専念が可能に
  • 奥様の経営負担も軽減し、家庭の時間の創出が実現

全事業の譲渡へ変更し、持続可能な経営の実現を目指す

クリニックのほか、デイサービスやグループホームを運営している法人A。A理事長は当初、赤字であった介護事業の切り離しを検討していた。しかし、fundbookアドバイザーとの面談で、「中期的な後継者不在」「エリアと業績の観点から介護事業のみの譲渡は困難」などの課題が浮彫りになる。赤字事業単体ではなく法人全体の譲渡を実施することで、A理事長が医師として医業へ専念することも可能になるため、事業譲渡から法人全体の譲渡へと方針を転換した。

  • 譲渡法人A
    理事長

    元々は、赤字の介護事業の経営をどうしていこうかと悩んでいました。そんな時にfundbookのセミナーで介護の話を聞き、細かいスキームまでは把握できなかったものの、「2段階譲渡」という手法が当法人には適していると感じ、fundbookのアドバイザーとお会いして詳しい話を聞くことにしました。経営を支えてくれている妻も同席のうえ面談したのですが、そのときに介護事業のみの譲渡が厳しいこと、法人全体の譲渡を通じて後継者不在の課題も解決すること、私や妻の経営負担が軽減されること、私が医業に専念できるということなど複数のメリットが感じられたので、法人の全体譲渡を妻とともに決めました。

  • fundbook
    アドバイザー

    当初は「介護事業のみの譲渡」という形で面談していましたが、法人A様の全体的な話を聞く中で、このエリアで赤字かつ小規模な介護事業のみを譲受いただける候補先を探すのは、正直困難だと感じました。また、医師になったご子息はいるもののご子息側に承継の意思はないという課題や、理事長ご自身が医業は得意とされるものの、経営業務には煩わしさを感じていて、本当は介護だけでなく、経営を誰かに任せられればと考えていたことが明らかになりました。
    経営サポートをしている奥様も「早く経営から離れたい」という思いが強く、これらの課題や理事長夫妻の希望を実現させるため、法人の全体譲渡を提案させていただきました。

クリニック経営の成功ノウハウを有する法人との出会い。夫婦経営という共通点で意気投合

fundbookが譲渡候補先としてご提案したのは、法人Aと同じエリアでクリニックを多店舗展開する法人B。クリニック経営において独自の成功ノウハウを有しており、これをさらに展開させていきたいと考えていた。しかし、A理事長は赤字だった介護事業を譲渡先によって回復してもらうことを期待していたため、介護事業を運営していない法人Bへの譲渡意欲は当初低かった。しかし両法人間で面談を行う中で、「介護事業は介護事業者がやるべき」という考えが一致。法人Bは事業譲渡のノウハウも有していることから、法人Bに譲渡した後、介護事業者へ事業譲渡を行うという方針で交渉が進んだ。また、夫婦経営という共通点から奥様同士が大きく共感し合い意気投合。加えてエリアが同じという点もあり、両法人は互いに好印象を抱き、交渉は順調に進んでいった。

  • 譲渡法人A
    理事長

    実際にお会いしてお話するなかで、法人Bさんは多店舗展開しており、クリニック運営のノウハウを熟知していると感じました。また同じエリアの医療機関同士ということもあり、親和性も感じていました。そして何より、今後も私が理事長として限界が来るまで働き続けることに対して一切反論なく同意いただけたことで、法人BさんとのM&Aを決意することができました。

  • 譲受法人B
    理事長

    法人Aさんは収益の多くが手術報酬で成り立っていたため、手術を得意としていた理事長がこれまで通り継続していただけることは不可欠でした。一方、当法人が多店舗展開している中で培った経営ノウハウで収益を上げる動きやコストダウン、また、理事長に医業に専念いただける体制づくりなど、当法人からサポートできる側面もあると感じ、法人Aさんの譲受を通じて、法人Aさんの更なる成長をお手伝いできれば、と思いました。

  • fundbook
    アドバイザー

    両法人の面談の際は、医師としてだけでなく、どちらも夫婦二人三脚で経営をしている点など共通した話題も多く、終始円満な印象でした。また当初法人A理事長様が課題に感じていた介護事業に関して、法人B理事長様より、「介護事業は本来介護事業者がやるべき」という経営者としての率直なご意見もいただき、飾らずありのままをお話されていたことに、誠意を感じました。

理事長は医業へ専念し、奥様の経営負担も軽減。理想的な立場で法人Aを今後支えていく

交渉は大きなトラブルもなくスムーズに進み、無事にM&Aが成約。引き続きA理事長は医師として法人Aで勤務していくため、譲渡後も法人Aの経営方針が大きく変わることはなく、法人Bは法人Aの課題把握のほか、A理事長が医業に専念できる環境の整備や患者がより集まってくるような設計を行うといったサポートに徹することとなった。同時に、A理事長の奥様の経営負担の軽減も実現。「パートナーができてやる気が戻ってきた」と心の余裕も生まれた。また奥様が家庭に集中する時間もでき、理事長・奥様ともに理想とする形で今後法人Aを支えていくこととなった。

  • 譲渡法人A
    理事長

    自分が理事長という立場であることは変わらずに、経営権を譲れてよかったと感じています。法人BさんとM&Aが成約したことにより、今後、より厳しくなっていく医療経営に対して、良き相談相手ができた感覚です。また妻は、経営の良きパートナーの存在ができたことで、より「ちゃんとしなきゃ」という気持ちが生まれたようです。そのうえで、自身の業務を棚卸しを行い、少しずつ家庭の時間も増やしていく方針でいます。私は医業に専念できるようになり、妻の経営負担も軽減することも実現できてよかったと思っています。

  • 譲受法人B
    理事長

    エリアも同じで、かつ夫婦経営という共通点もあり共感できる部分も多い法人でしたので、無事にM&Aが成約してよかったと感じています。今後、A理事長には医業に専念していただき、煩わしい業務はできる限り巻き取れる体制を作り、より地域において必要不可欠な医療機関になれるように力添えしていきたいと考えています。

  • fundbook
    アドバイザー

    本件は当初、介護事業だけの切り離しの相談から始まりましたが、時間をかけてお話をした結果、より深い課題をお伺いし、法人の全体譲渡のメリットを感じていただき、それがあって法人B様とのM&A成約に至ることができました。法人A様が有する課題を解決するお手伝いができ、大変嬉しく思います。今後、法人B様のサポートのもと、さらに地域に貢献していただけるような医療機関へ成長していただけることを切に願っております。

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