【fundbook Lab 第2弾調査「売り手企業のM&Aに関する実態調査」】 売り手企業から見た「魅力的な買い手企業」とは

・買い手企業を選ぶ前提条件は「従業員らの雇用や待遇の現状維持」「業界に精通」「経営理念への共感」
・買い手企業に対して8割は譲受実績を求めない、5割が売上高にこだわらない実態が明らかに
・最終的に売り手企業から選ばれる条件は「譲渡金額」と「従業員・取引先などの条件維持」のバランスが鍵

株式会社fundbook(本社:東京都港区、代表取締役 畑野幸治、読み:ファンドブック、以下「当社」)は、買い手企業に対するM&A推進支援を目的として設立した機関「fundbook Lab」(※1)より、第2弾のリサーチ結果を発表します。第2弾は「売り手から見た『魅力的な買い手』」を分析するため、経営者や役員を務める全国の男女550名を対象に、M&Aに関するインターネット調査を実施しました。

■調査背景
中小企業のM&Aは年々増加し着実に発展しつつありますが、政府が2029年までに年間6万件のM&Aを目指しているなか(※2)、足下の実施件数は年間3〜4千件程度(※3)と、未だM&A活用の足取りは鈍い状態です。M&Aを推進する中小企業庁においても「中小M&Aガイドライン」を策定するなど、M&Aの実態を把握し、適切な進め方を提示してきました。

そこで「fundbook Lab」では、コロナ禍における買い手企業の買収実態を調査した第1弾調査に続き、今回はM&Aを検討する「売り手企業」に着目し、全国の経営者に対する調査を実施。買い手企業へ求める条件や傾向について、正確に分析するべく本調査に至りました。

■主な調査結果
1)売り手企業が買い手企業を選定するにあたって、「従業員・ステークホルダーの現状維持」「業界に精通」「経営理念・ポリシーへの共感」など、約7割の企業が理念や文化、組織への理解を重要視する傾向に
2)譲渡を検討するにあたって、具体的な譲渡金額は「関係ない」「わからない」と回答する売り手企業は5割以上を占めた
3)売り手企業が買い手企業に求める「M&Aによる譲り受け実績」については「求めない」が約8割、「企業規模(売上高)」は「特にこだわらない」が約5割の回答となり、企業規模の大小やM&A実績の有無に左右されないことが明らかになった
4)最終的な買い手企業を決断するにあたっては、「譲渡金額(39.0%)」「従業員・ステークホルダーの条件維持 / 向上(35.0%)」のバランスを重要視することが分かった

■総括
今回の調査結果から、売り手企業にとっての「魅力的な買い手企業」とは、経営理念やポリシーへの共感に加え、従業員や取引先、ステークホルダーの待遇面を維持するなど、売り手企業の文化・組織をリスペクトし、M&A成立後もそれらを保持していく企業であることが分かりました。また、売り手企業は買い手企業の企業規模(売上高)やM&Aの経験値について、重要視していないことも明らかになりました。この結果により、M&Aの実績を有していない小規模な買い手企業であっても、成長戦略の一つとして十分にM&Aを活用できる状況であることが推察できます。

一方で売り手企業は、“最終的”に買い手企業から譲渡条件を提示された場合、自社の従業員・取引先・ステークホルダーの条件維持だけでなく、譲渡金額も重視することを挙げています。M&Aの決断に至るためには、企業文化や理念への共感を前提としながらも、最終的には金額を含めた“フェアな評価”を求めることが伺えます。

■調査結果詳細
1)売り手企業が買い手企業を選定するにあたっては、「従業員・ステークホルダーの現状維持」「業界に精通」「経営理念・ポリシーへの共感」など、約7割の企業が理念や文化、組織への理解を重要視する傾向に
売り手企業が、買い手企業の選択にあたって優先するのは、「自社の従業員・取引先・ステークホルダーを現状維持してくれる(29.1%)」を筆頭に、「自社の業界に精通している(22.7%)」「経営理念・ポリシーなどに共感できる(16.4%)」など、自社の企業理念や企業文化、組織に対する共通理解があることが明らかになりました。

2)譲渡を検討するにあたって、具体的な譲渡金額は「関係ない」「わからない」と回答する売り手企業は5割以上を占めた
売り手企業が譲渡を検討する際に、具体的な譲渡金額は「関係ない(33.1%)」「わからない(18.0%)」と続き、5割以上の売り手企業がM&Aを検討する際に明確な譲渡金額の条件やイメージがなく、まずは金額以外の理由でM&Aの検討を開始することが分かりました。

3)売り手企業が買い手企業に求める「M&Aによる譲り受け実績」については「求めない」が約8割、「企業規模(売上高)」は「特にこだわらない」が約5割の回答となり、企業規模の大小やM&A実績の有無に左右されないことが明らかになった
売り手企業が買い手企業を選ぶ際に求める「譲り受けの実績」については約8割(77.2%)が「求めない」とした。さらに、「企業規模」も約5割(49.6%)が「特に売上高にこだわらない」と回答。買い手企業の選定にあたっては、企業規模の大小やM&A経験の有無は特に重要視されてないことが伺え、企業規模が比較的小さな企業で、これまでM&Aの実績を有していなくても、十分に買い手企業としてM&A戦略を推進できることを意味します。

4)最終的な買い手企業を決断するにあたっては、「譲渡金額」と「従業員・ステークホルダーの条件維持・向上」の適正性やバランスを重要視することが分かった
実際に、売り手企業が買い手企業から条件提示をされた場合は「譲渡金額(39.0%)」「自社の従業員・取引先・ステークホルダーの条件維持 / 向上(35.0%)」を重視することが分かりました。1)及び2)の回答で、売り手企業は「経営理念・ポリシーへの共感」「従業員・ステークホルダーの現状維持」を重視し、譲渡の検討に当たっては譲渡金額の具体的な水準は「ない」「わからない」としていましたが、最終的に買い手企業から条件を提示され、M&Aを決断する際は「譲渡金額」も重要視しており、従業員・取引先・ステークホルダーを含めた“フェアな評価”を求めることが推察されます。

※1…「fundbook Lab」とは
当社はこれまで、経営者のイグジット戦略に関する実態調査や当社のM&Aプラットフォームの利用データ分析、最新動向セミナーなどを通じてM&Aの活用に向けての啓発活動を行ってきました。その上で、日本においてM&Aを促進するには「買い手企業」の積極的なM&A推進が不可欠と考え、M&Aの実践的かつ専門的なノウハウの提供や推進に向けたアクションを提言・支援する「fundbook Lab」を2021年5月に設立。今後、企業の経営戦略における先進事例や実態調査・研究等を行い、メディアでの情報発信はもとより、M&A推進を支援する専門機関として、M&Aの啓発・促進に貢献してまいります。

第1弾調査「買い手企業のM&Aに関する実態調査」(2021年5月26日)
https://fundbook.co.jp/news/press/20210526/

・企業の約4割がコロナ禍で買収を検討、そのうち約7割は買収自体を見送りに
・買い手企業が抱える課題は「理想の相手先が見つからない」「専門ノウハウの不足」
・政府目標のM&A年間6万件実行には、買い手企業の人材育成やM&A戦略の強化が必須
 
※2…中小企業庁「第三者承継支援総合パッケージについて」(2019年12月20日)
https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191220012/20191220012.html

※3…中小企業庁「中小M&A推進計画(概要)」(2021年4月28日)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/shigenshuyaku/2021/210428shigenshuyaku02.pdf

■調査概要
調査期間:2021年10月5日〜10月7日
調査対象:全国550人の経営者もしくは役員を務める20歳以上の男女
調査方法:インターネット調査

■会社概要
株式会社fundbookは、約4,500社の優良企業とのエリア・業種を超えたマッチングを実現する「プラットフォーム」と、高い専門性を有する6つの部門が成約までサポートする特化型分業モデルにより、従来の課題である属人的なM&Aを解決し、経営者を真の成功へと導きます。そして「Success for all」というビジョンのもと、あらゆる企業の存続と成長を支え、希望にあふれた社会の実現を目指します。

設立  :2017年8月7日
代表者 :代表取締役 畑野幸治
事業内容:M&A仲介事業
本社  :東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー24階
資本金 :20億円(資本剰余金含む)
URL  :https://fundbook.co.jp

<本リリースに関する問い合わせ先>
株式会社fundbook 広報部 海達(かいたつ)
TEL:03-3591-5066/E-Mail:pr@fundbook.co.jp