中堅中小企業におけるM&Aのメリットとデメリット

カテゴリ:M&Aの基礎知識

2017/12/14

世界最高水準の高齢化率を迎えた日本。高齢化が進むなか、中堅中小企業の社長の高齢化も進行しています。これにより自分の代で廃業を考える経営者も少なくはありませんが、廃業には莫大な税金がかかる可能性があるという事実は、あまり知られていません。

せっかく利益を出していたとしても、税金によって手元に残る財産が大きく目減りするのは今後の人生を考えると避けたいところです。そういった経営者を救う手段として注目を集めているのが「M&A(エムアンドエー)」なのです。

本記事では「ベストな方法で引退したい」「会社に思い入れがあるので廃業は避けたい」といった会社経営者のために、様々な事例を踏まえながら「M&Aのメリット・デメリット」を分かりやすく説明します。

M&Aについて詳しく説明している記事はこちら>>

M&Aって?知っておきたい中堅中小企業の M&A の現状

M&A(エムアンドエー)とは「Mergers(合併)&Acquisitions(買収)」の略称で、企業の合併や買収を指す言葉です。簡単に言うと親族以外の第三者に事業と資本を引き継ぐための手法で、最近では大企業に限らず、中堅中小企業でも身近な事業承継の手段として多くの企業がM&Aを活用しています。新聞などでは「第三者承継」という言い回しも、よく耳にします。

中小企業庁の『2016年版 中小企業白書概要』によると、日本において法人登記している企業の中で、中堅中小企業の占める割合は99.7%に上ります。よく経済を語るニュース番組などでは大企業と対比されがちな中堅中小企業ですが、世の中に存在するほとんどの企業は中堅中小企業であることが数値から見て取れます。また、中堅中小企業で働く従業員の数は日本の労働人口のうち約70%を占めています。従って中堅中小企業は日本の経済、社会の基盤となっているのです。[1]

しかし『2017年版 中小企業白書』によると企業の経営者のボリュームゾーン(最も数が多い)は1995年の47歳から2015年には66歳へと推移し深刻な高齢化に瀕しています。それに限らず、60歳以上の経営者の半数以上が自身の代での廃業を考えており、日本の経済、社会は急激な衰退の危機を迎えていると行っても過言ではありません。

また、近年では親族内承継の占める割合が激減しているとの数値も出ており、後継者が不足しているという問題もあります。中堅中小企業経営者の高齢化、そして後継者不足という問題から、日本の経済基盤を支える中堅中小企業は、早々に次の一手を考える必要があります。その手段としての M&A が、中堅中小企業経営者に注目されています。それでは中堅中小企業のM&Aにはどういった特徴があるのでしょうか。[2]

中堅中小企業M&Aの特徴

業種や規模関係なく譲受・譲渡が可能

どんな業種にも後継者不足や事業承継に関する悩みを抱えている企業は存在します。M&Aは行う業種を問いません。製造業を始めとし農業、医療福祉業に至るまで様々な業界でM&Aは行われています。レコフの調査によると2011年から2016年までの5年間でM&Aの件数は公表されているものだけで約2倍になっており、日本におけるM&A市場は活発になっていると言えるでしょう。[3]

敵対的M&Aは中堅中小企業のM&Aには皆無

企業経営者が譲渡先を選べるM&Aは一昔前のイメージでは企業の乗っ取りなどの悪いイメージが浸透していましたが現代ではそうではありません。赤字経営になってしまっている企業でも場合によっては複数の企業が買い手として現れることがあります。そのような時は企業のオーナーが自身で理想の買収先となる企業を選ぶことができます。

「廃業の危機」を回避できる

M&Aによって後継者が不足や業績不振などによって廃業の危機を迎えている企業であっても会社を守ることが可能です。働いている従業員の雇用を守り長年続いている取引先との関係も維持することができます。 また、帝国データバンクの『全国オーナー企業分析』によるとオーナー企業の71,2%にあたる約29万社の後継者が未定となっている今日ではM&Aは後継者問題に頭を抱える経営者にとっては取るべき選択肢の一つと言えるでしょう。[4]

M&Aのメリット

経営者にとって、M&Aにはどのような利点があるのでしょうか。M&A を行うことによって得られるメリットは、一般的に以下の3つです。

  • 後継者不足の解消
  • 経営者利益最大化の実現
  • 企業の存続と発展

後継者不足の解消

後継者が見つからないことにより、廃業を考えるオーナーにとって、M&A を実施する最大のメリットは廃業せずに事業を手放せることにあります。自身が会社を手放した後も会社が成長を続けることは経営者冥利に尽きるのではないでしょうか。

利益最大化の実現

企業オーナーは、事業承継によって創業者利益を実現することができます。また廃業する場合とは異なり個人保証からも解放され、より多くの利益を獲得することができ、理想的な事業からの引退を実現することが出来るのです。

企業の存続と発展

M&A をする最大のメリットは、会社の事業を維持できることでしょう。仮に廃業を選択してしまったとしたら、従業員は職を失い、取引先にも多大な迷惑が掛かることは言うまでもありません。M&A で事業の承継を行えば、経営者に重くのしかかる問題もクリアにすることができます。

また、当然のことながら事業を譲受する企業は、自社の財務が安定しており、より発展することを望んでいます。そのため事業としてより成長し、従業員の収入も安定することになります。

まとめ

一般的にネガティブなイメージを持たれているM&Aですが、それはあくまでイメージであることがほとんど。中堅中小企業の M&A であれば、互いが同意のもとで友好的な M&A となるケースが多いのです。

この記事をよんで少しでもM&Aに興味をお持ちになれたオーナーの皆さんは、ご自身の会社がどのような状況でどれほどの価値があるかチェックしてみませんか。企業にとって非常に価値のある情報を入手することができるかも知れません。

>自社の状況を診断してみる<

■参考ページ
中小企業庁 『2016年版 中小企業白書概要』 注1,2
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1oCKRb3pTlji_FfnSS_6uvqI5vlmD31yM-rsTu-gClpg/edit#gid=939418422

レコフ 『事業承継』 注3
https://www.recof.co.jp/js/outline/

帝国データバンク 『全国オーナー企業分析 』 注4
http://www.ma-cp.com/pdf_files/2016110718004881e44.pdf

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